2012/02/20

QES2012エントリー受理

本日、品質工学研究発表大会(QES2012)への研究発表のエントリーが受理された旨、封書で連絡があった。1日目(6/28)のAMにポスターセッション形式で発表する。タイトルや要旨は4月に公開されるのでそのときにまた紹介したいと思う。

この連絡で一点気になったのは、個別の発表にコメントをつけたとおぼしき、”貴殿の”発表への留意点なるもので、「研究内容がオリジナルであることの説明」「従来の研究との関係(出展)の明記」など4項目であった。

はて、こんなことはわざわざ留意点としてコメントすべきことなのだろうか。研究発表であるがゆえ、オリジナルの研究であることは当然であるし、研究の成果を説明するためには従来の研究との差分を示す必要がある。これまでもそうしてきた。・・・QESでは常識ではないということ??

このコメントは下名の発表概要を読んだ委員の方が単独に付けたものなのか、同じ文言を大勢の発表者に使いまわしているのかは不明であるが、主催者の意図が読み取れず少し困惑している。

そろそろ予稿集報文の準備に取りかからないと・・・と思いつつも、日常業務山積み。ちょっと焦ります。^_^;

2012/02/15

【今日の言葉102】

チェスや将棋は、一つ一つの手は単純で決まっているが、勝つまでの手を読みきることは、どんな速いコンピュータでもできない。このように、科学の基本法則がわかっていても。そこから有用なものを作ることは単純なことではない。
(坂下浩司「初めての工学倫理」より)

さらに、以下のように続きます。
「この意味で、原理を求め要素を求めていこうとする科学的分析、理学の立場とは違った仕方で、オリジナルな知性の発揮が工学者には求められる---」

科学と技術の違い、なかなか説明が難しいですが、この説明は言いえて妙だと思いました。

2012/02/10

品質工学入門セミナー(大阪開催) 報告

2/8~2/9AMの1.5日間のセミナーが終了しました。今回は17名の方々にご参加いただきました。

講義の最後に、「会社に戻った後、機能性評価なりパラメータ設計を一度自分でやってみよう!と思った方」とお聞きしましたが、ほぼ全員の受講者の方に手を上げていただけましたので、”基本を理解して、とりあえあず自分で始められるようになる”という、当初の目的は達成できた用に思います。

非常に活発な質疑応答も行われ、受講者のみなさんの熱意が伝わったセミナーだったと思います。

アンケートでは下記のような、講師冥利に尽きる言葉もいただき、今後さらに品質工学の”よさ”を伝えていくことに精進していきたいと思います。

「本で読む100倍以上理解できた!」
「具体的な講師の事例がよかったし、質問も明確に答えてくれた」
「(これまで)なぜ積極的に導入しなかったか疑問だ出るほど、いい方法だと認識できました」
「真の重要箇所がつかめました」
「霧がかかっている山から、霧が晴れた山に変わった気がします」

次回は5/22(火)~23(水)の2日間の予定です。今回より半日長くなり、さらにパワーアップしてお伝えしていきたいと思います。

2012/02/04

【今日の言葉101】JITとQEの真髄?

「JIT(ジャストインタイム)の真髄は何だと思いますか。初心者はそれは”在庫コストの削減”だと答えますが、それは本質ではありません。中級者はそれは”問題の顕在化”だ。と答える。それはそのとおり。しかし上級者は何と答えるかと言えば、それは”全社的な改善意識の徹底”だ、と答えます。
(ダイハツ池田工場長であった、田中通和氏の言葉)

経営工学の初歩の勉強から始めていますが、今読んでいる「ものづくり経営講義」(高橋信夫編)からの一節。品質工学も全くのそのとおりで、初心者は「設計の最適化(あるいは効率化)」といい、中級者は「市場で起こる問題の見える化(顕在化・予測)」といい、上級者は「技術者の創造性引き出すための考え方」となるのでしょう。上級者の弁は長谷部光雄氏の著書より。