2011/12/29

機能の分類と名称

QES2010で微小信号領域での機能性が重要な場合の評価について提案しましたが、この際に機能を2種類の考え方で分類し、それぞれ便宜上、機能Aと機能Bという呼び方をした。

 あまりに無味乾燥なので、当社では前者をエネルギー機能(感度=変換効率の向上自体が技術課題であり、そのチューニングが容易でないもの)、後者を制御機能(信号因子の水準ごとに目標値がある、いわば多水準望目特性で、チューニングは比較的容易なもの)と呼んでいる。

 この区別は一見、基本機能と目的機能に似ているが、基本機能と目的機能に一致する場合もあるし、一致しない場合もある。つまり分類の概念が異なる。なぜ新しい分類の概念を導入したかは、その必要性はあるからで、その内容はQES2010発表論文に詳しい。

 また、「動特性」(Dynamic~)という言い方があるが、本来これは過渡応答(横軸が時間)に用いられる概念であり、定常状態の多水準入力の場合は、他の言い方が適切であると思っている。

 そう考えると、「エネルギー機能、制御機能」に対してそれぞれ「単信号水準、多信号水準」があり、それらのそれぞれに「定常特性、過渡特性」があることになる。分類と名称の使い分けが必要であるが、学会ではあまり議論されていない。

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